「雨が空から降れば」悪い事ばかりじゃない

スコアさんと雨の日は互いに気が合う。「好き」とも違う何か「分かり合っている」親友のような。
アリアさんじゃないけど「雨降りで嫌だな」なんて思っていてもスコアさんに「仕方ないです、雨は雨」なんて言われたら、「そうですね…」なんて素直な気持ちになって雨音を聴きながら部屋で読書や折り紙をしたりと楽しめる事を見つけられそうだ。
"クインテット 2006年10月17日放送分"で最初みんなは雨のせいで遠足に行けなくなりがっかりしている。「雨がするとすることがない」と不満を口にするみんなに「演奏しましょ」と言って歌い始めるスコアさん。

『雨が空から降れば』(作詞:別役実 作曲:小室等

"雨の日はしょうがない"。確かにそうだ。雨の前では私達はなす術を知らないちっぽけな存在だ。でもスコアさんは「あきらめる」という事を知っている。
あの歳まで色々な物事を経験してきた彼は人生の酸いも甘いも知っている。そしてスコアさんは一度は「あきらめる」事でつらい物事さえも喜びに変えてしまう。そしてみんなもあの雨の日「あきらめる」という一見後ろ向きな行為の中にも喜びが隠れている事を知る。

「それでもあきらめられない!!」
そんな思いにがんじがらめになって動けないでいるときは、そっと雨音を聞いていたい。悪い事はそう長くは続かないのだから、と自分に言い聞かせつつ。


※(HMVの詳細ページに飛びます。)
「ここから風が〜小室等DISC HISTORY '71〜'92」
「雨が空から降れば」収録。こちらで試聴できます。名盤です!おススメ!